ミムラ写真研究所: 5月 2008

2008年5月14日水曜日

使って便利なフラッシュディフューザー

ラベンシーフラッシュディフューザー


 ラベンシーフラッシュディフューザー
 このディフューザーは、今までにない便利なものだ。これまでは、折りたたみ式のものや膨らませるものといろいろ出ていたが、なかなか満足できるものはなかった。値段も高いものが多く、アイディアの製品なのだろうか、こんなものがこんな値段と驚いてしまうものばかりだったが、このフラッシュディフューザーはシステム化され、光の周り具合も良好である。
 フロントの部分が取り替えられて、タングステン光にあわせたり、蛍光灯にあわせることが出来る。ニコンのフラッシュは、発光部にフィルターを着けて撮影するものもあるが、光を和らげる効果はない。
 ひと絞りほど光量は少なくなるが、広範囲に光が届くので、柔らかな自然に見える光になる。ストレートの光はフロントから当てると、光が当たってところだけディテールがなくなってしまう。そのトーンを奇麗に出すためには、ディフューザーを使って撮影するのが一番だろう。ボディーが透明なものと白色のものと2つ種類があり、フロントに着けるディフューザーの
種類は、白色、オレンジ/タングステン用、青色/蛍光灯用、黄色/夕景用、真ん中が抜けているミラー状のものと5種類。
 今までは、フラッシュのディフューザーと言えば、単体の光源に体する単体のものはあったが、システム的にフロントを取り替えられるのはこのものが初めてではないだろうか。
 本体に白色のものがついて、3,500円、フィルターの4枚セットで4,500円ともののわりには安いものである。この商品は、ネットでの販売のみとなっているので下記のアドレスから見て頂きたい。
e写真ドットコム/http://esyashin.com/

キヤノンEF28-300mmF3.5-5.6IS USMのレンズテスト








キヤノンの高倍率ズームレンズEF28-300mmF3.5-5.6IS USMのレンズ性能テスト

 キヤノンが発売した高倍率ズームレンズEF28-300mmのレンズをテスト撮影してみた。最短距離で70cmまで近寄れる。
 カメラは、キヤノンEOS1DsMark3で撮影した。銀座のキヤノンサービスセンターで、カードを持ち込んでデータにしたもの。望遠系のズームレンズの購入を考えているので、テスト撮影とカメラのセンサー掃除をかねてのテスト撮影。
 ISOは、100の設定にした。レンズは、室内なので解放の絞りを選択した。ISO100にしたのは、手ぶれ補正が効くかどうかのテストも兼ねている。撮影する前は、高倍率のレンズなので、あまり性能は良くないのだろうとの予測をたてていたが、その範囲がどの程度なのかは写してみなければ解らない。本当にレンズを購入するときは、前もってテスト撮影をするとレンズの購入には大変に役に立つ。何度か、買って何ヶ月後かに売ってしまったレンズも何本かあるからだ。
そうゆう意味では、デジタルカメラはそれが出来るから大変便利になったものだ。ただし、カメラメーカ以外のレンズ専門のメーカーは大型量販店やカメラ店で撮影できるお店を探さなければならない。
 重さと大きさはかなりのもので、1670g、184mmの全長。操作性は手前にズームの調整やフォーカスの調整がなく、レンズの先端にあるが、これは望遠レンズのズームの特徴なのだろう。
 カメラは、レンズの性能が解る35mmフルサイズのキヤノンEOS1DsMark3を使用してテスト撮影をしてみた。
 28mmからの撮影だが、28mmでは、やや強い樽型に歪みが出た。10倍を超えるズーム比と28mmからの広角ということを考えればこの歪みは仕方がないところだろう。35mmではその歪みが少し弱まり、50mmからは目立たなくなり、それより以上の焦点距離ではなくなってくる。ISの効果は、3絞り分程度とのキヤノンの発表。300mmで100分の1秒でも問題なくブレはは補正されていた。コントラストは、意外に高いレンズだ。開放値で全て撮影したので、状態が悪いものが出るかと思っていたが、それはなかった。サービスセンターのレンズが特別に軍を抜いているレンズだったら別なのだろうと思うが、そのようなことはないと信じている。
 レンズの明るさとコンパクト性の面では、この性能を保つのは難しいのだろうと思う。もちろんタムロンなどのレンズメーカーから出ているそのようなレンズはあるが、性能の面に対しては褒められたものではない。ただ、旅行に行くときの携帯性を考えて持っていくときはあるが、撮影すると思ったり、仕事では使用できないのが現実である。
 使い方としては、三脚を着けて撮影するのが無難な使い方だろう。このままで撮影するにはカメラとレンズの重量が3kgを超えてしまい、撮影するのに重さで疲れてしまうからだ。考えただけでの、重労働であることは免れない。
 総評としては、望遠側の300mmも画像は安定してよく、このレンズは、重さと大きさと330,000円の価格でなければ買いたいレンズの一本で、舞台などの撮影やスポーツ撮影には万能のレンズになるに違いない。万能さとレンズ性能は、反比例することが多いのだが、このレンズはそのようではないようである。もちろん、70-200mmのレンズの性能として、ある部分を比べたらば、明らかに70-200mmの方が性能が優れているのは当たり前のことであるが、デジタルカメラの場合は、センサーにゴミが付着することを考えれば、カメラに着けっぱなしのレンズにするのには、もってこいの一本である。上から、28mmのテストデータになる。

2008年5月9日金曜日

キヤノンEF100-300mmF5.6のレンズテスト







キヤノンEF100-300F5.6のレンズテストと検証と性能

 このレンズは、キヤノンがオートフォーカスのカメラを出した頃のレンズである。このレンズは、中古で2,000円で購入した。購入した場所は、ハードオフ。レンズにゴミが入った状態で販売されていたが、レンズを分解してゴミを取り除いたら、問題なく使用できるレンズで、最近、シグマのアポレンズ70-300mmF4-5.6のレンズとタムロンの28-300mmF3.5-6.3のレンズ性能を試してみたのだが、フォーカスを合わせるのが遅い他は、写りの面では一番性能が良かった。300mmの遠景のマンションの撮影では、解放で撮影した一番上の写真なのだが、一番、シャープに細かいところも出ている。左面の激しい流れも見られないようだ。
 このレンズの設計は、無理に非球面を使わない自然な設計のレンズである。他のレンズよりも大きさは大きく出来ている。しかし、望遠で一番性能がよく、この設計で、レンズの一部に蛍石のレンズを組み込んでLレンズとして10万円での発売になったレンズの原型である。
 接写も意外に近づくことが出来て、画像はUDやLDなどのレンズを使用していないのに画像は一番結果が良かったのは、レンズ設計に無理がないことの他に、オートフォーカスのカメラを販売するにあたり、安めのレンズにもキヤノンが力を入れたもの作りをしていたからではないだろうか。花の写真を見て頂ければ、色や画像のシャープさが確認できるし、明るさも押さえてあるので、解放でもしっかりと像を結んでいる。
 最近、VRやISの機能のついたレンズが中心になって、ぶれ防止なしのレンズは人気がないが、レンズとカメラのバランスが良ければ、意外にぶれは解消できるのである。だから、レンズとカメラのバランスを考えながら、レンズを購入すると良いかと思う。
 

タムロンAFasphericalXRDiLD28-300mmf3.5-6.3Macroのレンズ検証







タムロンの高倍率28-300mmのレンズテスト

 このレンズは、10倍のズーム比を超えた高倍率レンズである。タムロンと言えば、あまり、公表にはなっていないが、ニコンのレンズを下請けで何本かのレンズをOEMで生産しているメーカーである。レンズに非球面を示すAsphericalの文字が入っているものがタムロン製と推測できるのが、ニコンとのOEMのレンズだ。
 このレンズは、2年前に買ったレンズだが、コンパクトで軽く、マイクロも効く使い出の良いレンズである。欲を言えば切りがないが、広角側で、もっと、近づけると楽しいレンズになる。また、望遠の開放値がF5.6ぐらいの値になってくれれば最高なのだが。このレンズは、スペインに行くときに持っていくために購入した。望遠の重いレンズは持っていきたくなかったからだ。
 このレンズのテストレポートとしては、300mmのレンズのときには、シャープネスが掛けてくるし、シグマのレンズのように左面のピントが甘くなる。絞りをF8.0にして撮影しても飛躍的に画像は良くなることはなかった。ピントの位置は、センターである。使用カメラは、EOS40Dである。ぶれにくいようにISOは、800に設定してある。
 28ミリ域では、前にピントが合っていたようだ。全体的にピントに滲みが出ているような画像になっている。マクロの部分での300mmの撮影は、奇麗な質感の描写となっていて、ぶれに気をつければ、使えるレベルだ。
 もともと、300mmのレンズの開放値がF6.3なので、あと少し良い描写を期待したのだが難しい状態の画像だ。高倍率を考えればしょうがないが、レベルとしては250mmまでが無難なレンズの使い方が良いだろう。広角側は、絞って使えば使えるレベルだ。この一本でとは言えないが、このレンズの特徴と性能を知っていれば、このレンズにあと1、2本のレンズで軽快な撮影が出来るに違いない。
 なかなか300mmの描写となると、重い高価なレンズが描写が良いので比べてしまうのだが、この便利さを考えるとしょうがないのかもしれない。
 このレンズは、EOS40Dに装着すると35mm換算にして44.8-480mmのレンズになる。望遠が輪にしたときの手ぶれは気をつけながら撮影することをお勧めする。

2008年5月8日木曜日

シグマ70-300mmF4.0-5.6APOMacroの性能をテストする。






 シグマ70-300mmf4.0-5.6APOマクロのレンズ性能
 このレンズは、望遠レンズの性能としては、遠距離の撮影には向いていないのが解った。ニコンでも、キヤノンのレンズでもマイクロ系のレンズは、無限大やその付近はあまり解像度が高くないのが、どのレンズでもその傾向があり、このレンズは、極端に現れるレンズだ。
 特に300ミリの域で無限大に近いマンションを撮影したのだが、左方向に流れが酷く見られた。キヤノンEOS40Dで撮影したので、1.6倍になる。そのような状態で流れが見えるのだから、レンズの性能は悪いのだろう。フルサイズで撮影したときには、もっと酷い状態になるのが予測される。もちろん、個体の差の悪いレンズに当たったのかもしれない。
 ただ、このレンズの性能の良いのは、マイクロ機能時の描写が良いので驚く。300ミリで2分の1倍まで撮影できるのは驚くべきことだ。コントラストも適度にあり、望遠マクロのレンズとして使用するには良いレンズだと思う。写真に写るものは、遠景のときの画像は解放値300ミリF5.6なので、一段絞ってF8.0の状態で撮影しているが、描写は、画像を見て頂ければ歴然としているだろう。アップの300ミリの描写では、細かいディテールまで表現されているのに感心するが、遠景ではボヤケてしまっている。1600分の1秒で撮影したのでブレが現れたことはないだろうと思える。
 ただ、満足度としては、マイクロに近い撮影やものを撮影するのには、三脚がなければ絞りが暗いので難しいと思われる。遠景やその他の望遠レンズとしての機能は使えないレベルのレンズだ。もちろん、1万5千円で購入できるレンズなのでと思うのだが、SDレンズ三枚の構成を考えれば、この性能の悪さは問題である。