ミムラ写真研究所: キヤノンEF28-300mmF3.5-5.6IS USMのレンズテスト

2008年5月14日水曜日

キヤノンEF28-300mmF3.5-5.6IS USMのレンズテスト








キヤノンの高倍率ズームレンズEF28-300mmF3.5-5.6IS USMのレンズ性能テスト

 キヤノンが発売した高倍率ズームレンズEF28-300mmのレンズをテスト撮影してみた。最短距離で70cmまで近寄れる。
 カメラは、キヤノンEOS1DsMark3で撮影した。銀座のキヤノンサービスセンターで、カードを持ち込んでデータにしたもの。望遠系のズームレンズの購入を考えているので、テスト撮影とカメラのセンサー掃除をかねてのテスト撮影。
 ISOは、100の設定にした。レンズは、室内なので解放の絞りを選択した。ISO100にしたのは、手ぶれ補正が効くかどうかのテストも兼ねている。撮影する前は、高倍率のレンズなので、あまり性能は良くないのだろうとの予測をたてていたが、その範囲がどの程度なのかは写してみなければ解らない。本当にレンズを購入するときは、前もってテスト撮影をするとレンズの購入には大変に役に立つ。何度か、買って何ヶ月後かに売ってしまったレンズも何本かあるからだ。
そうゆう意味では、デジタルカメラはそれが出来るから大変便利になったものだ。ただし、カメラメーカ以外のレンズ専門のメーカーは大型量販店やカメラ店で撮影できるお店を探さなければならない。
 重さと大きさはかなりのもので、1670g、184mmの全長。操作性は手前にズームの調整やフォーカスの調整がなく、レンズの先端にあるが、これは望遠レンズのズームの特徴なのだろう。
 カメラは、レンズの性能が解る35mmフルサイズのキヤノンEOS1DsMark3を使用してテスト撮影をしてみた。
 28mmからの撮影だが、28mmでは、やや強い樽型に歪みが出た。10倍を超えるズーム比と28mmからの広角ということを考えればこの歪みは仕方がないところだろう。35mmではその歪みが少し弱まり、50mmからは目立たなくなり、それより以上の焦点距離ではなくなってくる。ISの効果は、3絞り分程度とのキヤノンの発表。300mmで100分の1秒でも問題なくブレはは補正されていた。コントラストは、意外に高いレンズだ。開放値で全て撮影したので、状態が悪いものが出るかと思っていたが、それはなかった。サービスセンターのレンズが特別に軍を抜いているレンズだったら別なのだろうと思うが、そのようなことはないと信じている。
 レンズの明るさとコンパクト性の面では、この性能を保つのは難しいのだろうと思う。もちろんタムロンなどのレンズメーカーから出ているそのようなレンズはあるが、性能の面に対しては褒められたものではない。ただ、旅行に行くときの携帯性を考えて持っていくときはあるが、撮影すると思ったり、仕事では使用できないのが現実である。
 使い方としては、三脚を着けて撮影するのが無難な使い方だろう。このままで撮影するにはカメラとレンズの重量が3kgを超えてしまい、撮影するのに重さで疲れてしまうからだ。考えただけでの、重労働であることは免れない。
 総評としては、望遠側の300mmも画像は安定してよく、このレンズは、重さと大きさと330,000円の価格でなければ買いたいレンズの一本で、舞台などの撮影やスポーツ撮影には万能のレンズになるに違いない。万能さとレンズ性能は、反比例することが多いのだが、このレンズはそのようではないようである。もちろん、70-200mmのレンズの性能として、ある部分を比べたらば、明らかに70-200mmの方が性能が優れているのは当たり前のことであるが、デジタルカメラの場合は、センサーにゴミが付着することを考えれば、カメラに着けっぱなしのレンズにするのには、もってこいの一本である。上から、28mmのテストデータになる。

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